【中日】打つべき人が打った!細川・石川昂の2者連続弾&鵜飼2打点!9-5で日本ハムの連勝止め乱打戦を制す!井上監督続投決定の今こそ「打ち勝つ野球」への転換期だ
借金「20」という非常に苦しい状況の中日ドラゴンズ。北海道日本ハムファイターズとの3連戦最終戦は、これまで溜まりに溜まった鬱憤をすべて晴らすかのような打線の大爆発を見せ、9-5で激しい乱打戦を制した。それまで9連勝と絶好調だった日本ハムの勢いを、ドラゴンズ自慢の大砲たちが力ずくでねじ伏せた形だ。
井上監督の今シーズンの続投が決まった今、チームが目指すべき進むべき道が明確になった試合でもある。打つべき人がしっかりと仕事を果たしたこの激闘の展開を、実際の試合の流れとともに詳しく振り返っていく。
【試合展開】中盤追いつかれるも、7回に細川・石川昂の2者連続弾で突き放す!
中日のマウンドに上がったのは、熟練のピッチングで試合を作るベテランの涌井秀章。対する日本ハムの先発は、若き右腕の古林。試合は初回から激しくスコアボードが動く乱打戦となった。
序盤:田中幹也・岡林の適時打で逆転、鵜飼のタイムリーでリードを広げる
1回裏、先発の涌井は日本ハムの野村佑希にタイムリーを浴び、いきなり1点の先制を許す立ち上がりとなる(0-1)。
しかし2回表、ドラゴンズ打線がすぐに反撃。2死二、三塁から田中幹也がライトへ逆転の2点タイムリーツーベースを放つと、続く岡林勇希もレフトへタイムリーを放ち、一挙3点を奪って逆転に成功する(3-1)。
3回裏に日本ハムのレイエスにソロホームランを浴びて1点差に迫られるが(3-2)、4回表に再び打線が古林を捉える。岡林のタイムリーツーベースに続き、今カード打撃好調を維持している鵜飼航丞が、勝負強さを遺なく発揮してレフト前へのタイムリーヒットを放ち、古林を5失点でノックアウトした(5-2)。
中盤:2者連続被弾で同点に追いつかれる悪夢
4回裏に奈良間のタイムリーで1点を返され(5-3)、迎えた6回裏。疲れの見え始めた涌井が2者連続ホームランを打たれ、5-5の同点に追いつかれてしまう。エスコンフィールドの大歓声のなか、チームには嫌なムードが漂った。
終盤:細川・石川昂の圧巻アベック弾、鵜飼のダメ押しで決着
しかし、この日のドラゴンズはここから底力を見せた。
同点で迎えた7回表、1死一塁の場面で5番・細川成也が甘い球を完璧に捉えた。打球はレフトスタンドへと突き刺さる豪快な勝ち越し9号2ランホームラン! 主砲の執念の一振りに球場が沸き立つと、ドラマはこれだけで終わらない。続く5番・石川昂弥も、細川の勢いに乗るように4球目を完璧な一振り。打球は美しい放物線を描いてスタンド中段へ飛び込む、圧巻の二者連続ホームランとなった(8-5)。この主軸2人のアベック弾で試合の流れを完全に手繰り寄せる。
8回表には、再び鵜飼航丞がライトへタイムリーツーベースを放ち、貴重な9点目を追加(9-5)。
投げては、2番手の藤嶋健人が今季初勝利を挙げると、橋本侑樹、吉田聖弥、松山晋也の中継ぎ陣が日本ハムの反撃をシャットアウト。9-5で見事な勝利を収め、連敗を止めた。
【攻撃面の考察】井上監督の続投が決まった今こそ、「脳死バント野球」からの完全脱却を
この試合の最大の収穫は、何と言っても「細川、石川昂、鵜飼という、これからのドラゴンズを背負って立つ若き主軸たちが、自分のバットで試合を決めた」という点だ。
ちょうど井上監督の今季続投が決まったというニュースが流れた今、チームが注力すべきは目先の小さな勝ち星を拾うための小細工ではない。この「若手が自分の力で打ち勝つ形」をチームの確固たるスタイルとして確立させることだ。
これまでドラゴンズは、ランナーが出れば打順を問わずに血眼になって送りバントを敢行し、自らアウトカウントをプレゼントするような生産性のない攻撃を繰り返してきた。しかし、今のチームが本当に目指すべき姿は、目先の1点をギリギリでもぎ取るスケールの小さい野球ではない。「点数を打たれたら、その分を打線が打ち返す」という、攻撃的でエキサイティングな野球だ。今シーズン限りで古臭いバント至上主義からは完全に脱却し、若い大砲たちに「お前たちと心中する」とベンチが腹を括るべきだ。
【投手面の考察】リリーフ陣の再生計画。今季は酷使を避け、様々な選手を試して来年へのリベンジへ
一方で、今シーズン中継ぎ陣が本来の力を発揮できず、試合終盤にバタつくケースが非常に多いことは否めない。かつての「盤石な勝利の方程式」には程遠い現状がある。
しかし、現在ブルペンにいるメンバーの顔ぶれを見ても、決して全員が老け込むような年齢ではない。能力のあるピッチャーたちが、精神的なプレッシャーや勤続疲労で本来のボールを投げられていないだけだ。
それならば、今シーズンは「特定の組み合わせを固定して酷使する」ような運用をきっぱりとやめ、様々な選手を中継ぎとして試していく期間に充てるのがベストではないだろうか。なるべく登板過多となる酷使を避け、フレッシュな状態で来年のリベンジに備えてもらう。それが結果として、未来の強いブルペンを作る近道になる。
まとめ|Aクラスへの土台はできつつある。バラバラのピースを噛み合わせろ!
終わってみれば12安打9得点の大勝。大野雄大や柳裕也、そして今日の涌井らベテランを含めた先発投手陣は、リーグ全体を見渡してもトップクラスの安定感を誇っている。そこに、ここ数試合で少しずつ繋がり始め、一発の怖さが出てきた若い打線が噛み合えば、ドラゴンズが確実にAクラス争いに加わっていけるポテンシャルを持っていることは間違いない。
その逆襲のための土台は、今まさにグラウンド上でできつつある。目先の1点に一喜一憂するのをやめ、未来を見据えた攻撃的野球を貫くこと。井上監督のもと、新しく生まれ変わるドラゴンズの本当の反撃は、ここから始まる。

未来の土台を完成させろ!!
ミナドラ
中日ドラゴンズを中心に、選手の成績やプレー内容をもとにした考察記事を書いています。 試合結果だけでなく、データや内容からドラゴンズの現在地や今後の可能性を考えるのが好きです。 ドラゴンズファンの方に、野球をより深く楽しんでもらえる記事を発信していきます。