【中日】劇的サヨナラの興奮再び!延長11回“代打の神様”阿部が神懸かり的V打!粘勝でカード負け越し回避も、見えた「バント失敗」と「満塁三振」の深い闇
前々日の悪夢のようなサヨナラ負け、そして雨天中止という不穏な流れを挟んで迎えた阪神タイガースとの3連戦最終戦。3連敗だけは何が何でも避けたい中日ドラゴンズは、スライド登板となった柳裕也がマウンドへ。対する阪神はプロ初登板初先発のルーキー・下村海翔。
「初物」を極めて苦手とするドラゴンズだけに試合前から苦戦が予想されたが、試合は案の定、一進一退の息詰まる大激闘となった。終盤に重苦しい決定力不足に泣かされながらも、最後は延長11回、代打の切り札が試合を決め、3-2で執念の勝利!カード負け越しを死守し、交流戦明けの粘り強さを証明してみせた。
【試合展開】森下に被弾も粘る柳。5回に同点、そして延長11回に阿部寿樹が吠えた!
序盤:天敵・森下にいきなりの被弾
1回裏、またしてもあの男が立ちはだかった。中日の先発・柳の初球、甘く入ったカーブを阪神の3番・森下翔太に完璧に捉えられ、左中間スタンドへ突き刺さる20号ソロ本塁打を浴びる。出鼻をくじかれる形で先制を許すと、4回裏には中野拓夢の二塁打と石伊雄太のパスボールで3塁を背負い、再び森下の内野ゴロの間に2点目を献上。重苦しいムードが漂った。
5回表:若竜の連打と岡林の同点タイムリー
しかし5回表、打線が下村を捉える。先頭の石伊がバットを折りながらもショートへの内野安打で出塁すると、成長著しい石川昂弥がヒットで続き、ひさびさのスタメンとなった8番・鵜飼航丞が3球目を叩いてセンター前タイムリー!すぐさま1点差に詰め寄る。
その後、柳のバント失敗で嫌な空気が流れたが、1番・岡林勇希がライト線を破る値千金の同点タイムリー二塁打を放ち、同い年の下村から試合を振り出しに戻した。福永裕基の執念の死球でなおも満塁と攻め立てたが、ここは村松開人が三振、細川成也がライトフライに倒れ、勝ち越しはならず。
8回表:悪夢のノーアウト満塁無得点
試合の最大の山場は8回表に訪れた。村松開人、細川の連打とミゲル・サノーの四球で、なんと無死満塁という大チャンスを作る。犠飛1本で勝ち越せる場面だったが、ここで石伊、石川昂が阪神リリーフ陣の前に手も足も出ず、まさかの二者連続三振。続く鵜飼もセンターフライに倒れ、最悪の形で無得点に終わってしまう。
延長11回表:代打の神様・阿部寿樹、値千金の決勝打!
重苦しい展開のまま突入した延長11回表、先頭の鵜飼が執念のセンター前ヒットで出塁すると、途中出場の田中幹也がこれ以上ない完璧なバントを決めて1死2塁。岡林が倒れた後、山本泰寛が四球を選んで2死1・2塁とし、打席には代打・阿部寿樹。
さすがは代打の神様だ。2球目の甘い球を見逃さず捉えた打球は、センター前へ抜ける勝ち越しのタイムリーヒット!ベンチと一塁側スタンドは歓喜の渦に包まれた。 その裏、マウンドに上がった守護神・松山晋也が走者を出してピンチを招くも、最後は渾身のフォークで空振り三振に仕留めてゲームセット。執念で白星を掴み取った。
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【柳裕也の粘りと課題】先発として流石の力投。だからこそ言いたい「投手のバント精度」
先発の柳裕也は、一発を浴びてランナーを背負いながらも、7回2失点と試合を壊さず先発としての最低限の役割を果たした。その粘り強いピッチングは称賛に値する。
しかし、だからこそ5回表のバント失敗はあまりにも痛かった。 無死1・2塁という絶好の場面。ここで柳が1球できっちり送れていれば、その後の岡林のタイムリー二塁打で一気に勝ち越し、試合を完全にコントロールできていたはずだ。「たられば」にはなるが、好投手から白星を奪うためには、こうした細かいプレーの成否がすべてを分ける。
前回の記事でも山本泰寛のバント失敗に触れたが、「バントを多用する割に、バントを決められない」というチームの歪な現状が、この日も露呈してしまった。特にパ・リーグと違い、セ・リーグの投手にとってバントは「自身の勝利に直結する必須技術」だ。ここを何気なく決められるチームにならなければ、借金を返済して上位へ進出することなど夢のまた夢である。
【打線の課題】「最低限」すらさせてもらえない決定力不足。泥臭さを思い出せ
もう一つの大きな猛省材料が、8回表の無死満塁での攻撃だ。 内野ゴロでも犠飛でも、前に転がせば1点が入るあの場面で、石伊と石川昂が二者連続で空振り三振。相手バッテリーの粘りがあったとはいえ、バットに当てることすらできずにチャンスをドブに捨ててしまった決定力の無さは、まさに最下位に低迷するチームの弱点が凝縮されたシーンだった。
綺麗なヒットで点を取ろうとするのではなく、三振だけは絶対にしない、泥臭くバットに食らいついてでもランナーを還すという「執念」が、今の若い打線にはまだ足りない。昨年の苦しい時期にやっていたような、泥にまみれて1点を奪い取る野球を、もう一度思い出す必要がある。
まとめ|交流戦明けの粘りは本物。次戦こそ投打の噛み合いを!
いくつかの重い課題は残したものの、鵜飼のスタメン起用に応える一打や、田中幹也の完璧なバント、そして阿部寿樹の神懸かり的な勝負強さなど、ポジティブな要素もたくさん詰まった勝利だった。何より、敵地甲子園でサヨナラ負けのショックを引きずらず、カード負け越しを拒否した粘り腰は、交流戦明けのドラゴンズが確実に一歩前へ進んでいる証拠だ。
次カードからは本拠地に戻っての戦い。バントや好機での作戦遂行力を今一度引き締め、投打がガッチリと噛み合ったスカッとする連勝街道を突き進んでほしい。がんばれ、ドラゴンズ!
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ミナドラ
中日ドラゴンズを中心に、選手の成績やプレー内容をもとにした考察記事を書いています。 試合結果だけでなく、データや内容からドラゴンズの現在地や今後の可能性を考えるのが好きです。 ドラゴンズファンの方に、野球をより深く楽しんでもらえる記事を発信していきます。