【中日】髙橋宏斗が4回途中5失点で無期限2軍へ…石川昂弥がマチャド粉砕の3二塁打もオリックスに逆転負け

【中日】エース髙橋宏斗の「無期限2軍降格」は復活へのラストチャンス。石川昂弥の3松長打と進化した泥臭さで逆襲を諦めない

前日の試合では、ベテランの大野雄大が8回3失点と試合を作ったものの、打線がオリックス・バファローズの田嶋大樹の前に石川昂弥のソロホームランによる1点のみに封じ込まれ、1-3で力負けを喫した中日ドラゴンズ。

オリックス戦カード勝ち越しをかけ、日曜日のマウンドに上がったのは、誰もがチームのエースとして認める右腕・髙橋宏斗だった。

オリックスの先発マウンドは、若手右腕の髙島泰都。勝って再び借金返済への勢いを加速させたい一戦だったが、マウンドに漂ったのはあまりにも重苦しい空気だった。エースの乱調と、それでも意地を見せた野手陣。2026年5月31日、京セラドーム大阪での激動の一戦を振り返る。


2回に一挙4点の鮮やかな逆転劇!しかしリードを守りきれず

試合は1回裏、オリックスが中日の先発・髙橋宏斗から幸先よく2点を先制する展開で幕を開けた。しかし、今のドラゴンズ打線はここで引き下がらない。

直後の2回表、中日打線が猛攻を仕掛ける。1死から阿部寿樹の四球、石伊雄太のヒットでチャンスを作ると、7番・石川昂弥がレフトへタイムリーツーベースを放ちすぐさま1点差。さらに続く鵜飼航丞のセンターへの逆転2点タイムリーヒット、田中幹也のフェンス直撃のツーベースでチャンスを広げ、村松開人のレフトへの犠牲フライなども絡めてこの回一挙4点を奪う鮮やかな逆転劇を見せた。

4回表にも1死二、三塁から、田中幹也の犠牲フライで1点を追加し、5-2とリードを広げたドラゴンズだったが、ここから悪夢の展開が待っていた。


4回持たず5失点KO。エース髙橋宏斗を狂わせた「横振り」と師への傾倒

リードをもらった髙橋宏斗だったが、そのマウンドは本来の姿からほど遠いものだった。4回裏、先頭打者に対して与えた、意味のないフォアボールからすべてが始まった。常時150km/hを超えるはずのストレートは完全に制球を乱し、シュート回転して真ん中付近へ集まる、プロの打者からすれば「ただの棒球」と化していた。球は終始上ずり、最大の武器であるスプリットもほとんど落ちていなかった。

山中稜真のタイムリーツーベースなどで失点を重ねると、ピンチを広げたところで髙橋宏斗は4回持たずに無念のノックアウト。代わった牧野憲伸も準備不足か、はたまた精神面の未熟さか、制球が定まらず、連続押し出し四球を出すなどしてこの回一挙に逆転を許してしまった。最終的に5-7で敗戦を喫することとなる。

今日の髙橋宏斗は、前回までの登板での反省が全く活かされていないマウンドだった。ここ2試合の登板でいずれも6回を持たずに降板していたが、腕の振りが縦ではなく「横振り」になっていることで球がシュート回転し、変化球も本来のキレを失っている。

これは、彼が師と仰ぐ山本由伸(ドジャース)が行っている「ジャベリックスロー」などの練習法を、そのまま取り入れたことから始まっていると考えざるを得ない。確かに山本由伸は日本球界が生んだ最高の投手だ。しかし、髙橋宏斗もそれに負けず劣らない天才的な才能を秘めている。何から何まで山本由伸に合わせていった結果、本来持っていた髙橋宏斗自身の最大の良さが消えてしまっているのが現状だ。年々フォームは崩れていっており、今年に関しては特にその弊害が酷く出ている。これで直近3試合の登板で15失点。マウンドにかつてのエースの姿は完全になかった。


「高橋宏斗が高橋宏斗たる所以」を取り戻せ。無期限2軍への期待

試合後、首脳陣から言い渡されたのは「2軍降格(抹消)」という重い決断だった。しかし、これは今の彼にとって、むしろ最大の救いになるかもしれない。今のまま1軍で投げ続けさせれば、このまま完全に潰れて消えてしまうかもしれないほど、彼の状態は崩れきっているからだ。

髙橋宏斗に必要なのは「山本由伸になること」ではない。自分自身の身体に合ったフォームを再構築し、本来の力強いストレートと鋭い変化球のコンビネーションを取り戻すことだ。

一度1軍のプレッシャーから離れ、ナゴヤ球場で「髙橋宏斗が高橋宏斗たる所以」をもう一度見つめ直してほしい。そして再び、この1軍の舞台で「髙橋宏斗ここにあり」という圧倒的な姿を見せてくれる日を信じている。ドラゴンズのAクラス入りには、背番号19の復活が必要不可欠なのだ。


ヒットが出ずとももぎ取る1点。打線が見せた「泥臭い野球」の進化

エースがゲームを作れず、非常に悔しい逆転負けとなったが、野手陣が見せた戦う姿勢には確かな成長の跡が刻まれていた。

ここ最近、しっかりと得点を奪う形が出来つつあるドラゴンズ打線だが、今日の試合に関しても、クリーンヒットが出ない場面でありながら、2回と4回に犠牲フライで泥臭く1点をもぎ取るシーンが見られた。

綺麗に打ち崩すことだけが野球ではない。「どんな形であれ、泥にまみれても1点を奪い取る」という執念が、チーム全体に浸透し始めていることは、今後の大きな収穫だ。


マチャドの剛速球を粉砕!石川昂弥、殻を破る3本のツーベースヒット!

そして、今日の敗戦の中で最大の光、いや今シーズン最大の希望となったのが、7番に座った石川昂弥のバッティングだ。なんとこの日、1試合で3本ものツーベースヒットを放つ大暴れを見せた。

何と言っても圧巻だったのは、9回表の3本目のツーベースだ。オリックスの絶対的守護神であるマチャドが投じた、160km/hに迫る超強力なストレートを完璧に振り抜き、あと少しでホームランという特大の打球をレフトへ弾き返して見せたのだ。

今までの石川は、150km/hを超えるようなインサイドのストレートに対してどうしても構え遅れ、差し込まれて空振りすることがほとんどだった。その彼が、リーグ屈指の守護神のストレートを完璧に引っ張ることができたという事実は、文字通り「大きな大きな成長」である。この2026年シーズン、石川昂弥はいよいよ本物のスラッガーへと殻を破るかもしれない。


焦りは禁物。7番・石川昂弥を「ノビノビ」と育てるべき理由

これだけ圧倒的な結果を残したとなると、すぐにでも「クリーンアップへ引き上げるべきだ」という声が周囲から上がるだろう。しかし、ベンチはここで決して焦って打順を上げてはならない。

現在の「7番」という、マークが少し緩み、プレッシャーの少ない打順だからこそ、石川昂弥は本来の柔らかいスイングでノビノビと打席に立てている可能性が高いからだ。今シーズンに関しては、彼に過度な責任を背負わせるのではなく、まずは自分のバッティングだけに100%集中してもらうべきだ。このまま下位打線で完全に殻を破り、自信を深めたその先にこそ、チームの不動の主軸へと駆け上がる未来が待っている。ここからの石川昂弥のバッティングからは、1打席たりとも目が離せない。


まとめ|5連勝の壁に跳ね返されるも、交流戦の戦いはここからが本番

カード勝ち越しを狙った一戦だったが、リードを守りきれずにオリックスに対して負け越しを喫することとなった。エースの降格という激震も走った。

しかし、下を向いている暇はない。打線は確実に点を取る形を覚え始めており、石川昂弥という若き大砲が覚醒の時を迎えている。マラーや金丸、櫻井といった他の先発陣がしっかりと試合を作り、打線が今日のような泥臭さと長打を絡めていけば、交流戦の巻き返しは十分に可能だ。

ミナドラ
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切り替えて強敵・ソフトバンク戦へ!!

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ミナドラ

中日ドラゴンズを中心に、選手の成績やプレー内容をもとにした考察記事を書いています。 試合結果だけでなく、データや内容からドラゴンズの現在地や今後の可能性を考えるのが好きです。 ドラゴンズファンの方に、野球をより深く楽しんでもらえる記事を発信していきます。

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