【中日】またも延長で力尽き借金18に逆戻り…サノーの同点弾も空しく、勝負どころの「お粗末なバント失敗」に泣きカード勝ち越し逃す
前日に2桁安打11得点の大爆発を見せ、連敗を「3」で止めた中日ドラゴンズ。この勢いに乗り、千葉ロッテマリーンズとの3連戦最終戦でカード勝ち越しを狙ったが、緊迫した接戦の末、延長10回にサヨナラ負けを喫した。
一時は細川成也の復活弾やミゲル・サノーの起死回生の同点ホームランで粘りを見せたものの、終わってみれば2-3で敗戦。勝負どころでのバントミスが大きく響き、再び借金は今季最多タイの「18」に逆戻りとなった。ここからどう戦っていくべきか、試合の展開とともにチームの大きな課題を検証していく。
【試合展開】初回からロッテが猛攻、細川・サノーの一発で追いつくも延長10回にサヨナラ負け
マウンドに上がったのは、チームの未来を背負うサウスポー・金丸夢斗。しかし試合は、立ち上がりの金丸にロッテ打線が襲いかかる展開となった。
1回裏、1死から小川、西川に連続ヒットを浴びて一、三塁のピンチを背負うと、4番のソトにレフト前へのタイムリーヒットを放たれ、あっさりと先制を許す。さらに3回裏にも、再びソトにタイムリーを浴びて0-2。リードを広げられてしまった。
反撃したい打線は4回表、前日から「6番」に入っている細川成也が復活を予感させる一撃を放つ。2死ランナー無しの場面で、相手先発の投じた2球目を完璧に捉えると、打球はセンターバックスクリーンへ一直線!打った瞬間にそれと分かるソロホームランで1点差に詰め寄る。
その後は両チームとも0を並べ、迎えた終盤7回表。先頭の石川昂弥がフォアボールで出塁すると、続く石伊雄太がバントに失敗して追い込まれながらも、ヒッティングに切り替えて見事なヒットを放ち、無死一、二塁の大チャンスを作る。ここでベンチは田中幹也に送りバントを指示したが、初球を打ち上げてしまいバント失敗。最悪の形で1死を差し引くと、後続の岡林勇希、鵜飼航丞も倒れ、最大の好機をミス一つで潰してしまった。
それでも8回表、2死から5番のミゲル・サノーが魅せる。初球の甘い球を激しく振り抜くと、打球はレフトスタンドへ突き刺さる同点ソロホームラン!執念の一振りで2-2と試合を振り出しに戻し、試合はそのまま延長戦へ突入した。
しかし10回裏、3番手のピッチャーが先頭の友杉にヒットを許すと、ロッテはきっちりと送りバントを決めて1死二塁のピンチに。最後は佐藤にファーストの横を破られるライトへのサヨナラタイムリーヒットを浴び、万事休す。連勝とはならず、悔しい敗戦となった。
【投手陣の収穫】金丸夢斗が見せた「エースの資質」…本来のキレを欠きながらも6回2失点
敗れはしたものの、先発の金丸夢斗の投球には目を見張るものがあった。 この日の金丸は、お世辞にもストレートのキレが本来のものとは言えない状態だった。ロッテ打線の鋭い振りに捕まり、序盤に2点を失う苦しい展開。しかし、そこから崩れないのがこの男の凄さだ。
調子が悪いなりに変化球を交えて要所を締め、最終的には6回を投げきり被安打9、2失点と最低限の役割をきっちりと果たしてみせた。 調子が良い時に抑えるのは当然だが、このように「状態が悪い日でも試合を作れる姿」こそ、いずれチームのエースを背負う男のピッチングそのものだ。この粘りができれば自然と白星はついてくるはずで、2桁勝利を達成する日もそう遠くはないだろう。
【首脳陣への疑問】あれだけバントに固執するのに決まらない不条理…目の前の1点しか見えない采配の限界
今回の試合で最も大きな課題として浮き彫りになったのは、チームの「バントに対する意識と精度の低さ」だ。
今のドラゴンズは、シーズンを通じてどこよりも送りバントを作戦に組み込んでいる。それにも関わらず、7回の石伊の場面(結果的にヒットにはなったが)や、その後の田中の場面など、一番大事な勝負どころで簡単に追い込まれたり、初球を打ち上げたりと、お粗末な失敗があまりにも目立つ。ここまでバントという戦術に固執するのであれば、ほぼ100%成功させるだけの確実な技術を披露してほしいものだ。
そもそも、ノーアウト一塁の場面で何でもかんでもバントをさせる意味自体、今の野球のトレンドから見ても疑問が残る。1アウト二塁にしたところで、今の繋がりに欠ける打線では得点が入る確率が劇的に上がるとは言えない。実際、7回の場面でも石伊はバントを失敗してヒッティングに変えたからこそチャンスが広がった。
ノーアウト一、二塁の場面ならランナーを三塁へ進めるバントの選択も理解できるが、失敗のリスクを背負ってまでアウトカウントを相手にプレゼントするくらいなら、もっと選手を信じて打たせてあげるべきではないか。 今の首脳陣の動きは、中長期的な得点パターンを作ることではなく、ただ「目の前の1点」に怯えて思考停止しているようにしか見えない。この形を改めない限り、強いチームを相手に勝ち続けることは極めて厳しいだろう。
まとめ|再び借金は18へ。ベンチが腹を括れるかどうかが今後の鍵
金丸の粘り強い力投や、細川・サノーの一発など、個々の選手のポテンシャルや奮闘はしっかりと見えている。だからこそ、ベンチワークによる自滅で落とす試合が多すぎる現状がもどかしくてならない。
再び借金は18となり、チームはまた厳しい現実と向き合うことになる。ここから這い上がっていくための鍵は、首脳陣がこれまでの古臭いバント野球に決別し、どれだけ選手を信じて腹を括った采配ができるか、その一点に尽きる。明日からの戦いでは、ミスを恐れず、打線の爆発力を信じた攻撃的な野球を見せてほしい。

どうする?ドラゴンズ
ミナドラ
中日ドラゴンズを中心に、選手の成績やプレー内容をもとにした考察記事を書いています。 試合結果だけでなく、データや内容からドラゴンズの現在地や今後の可能性を考えるのが好きです。 ドラゴンズファンの方に、野球をより深く楽しんでもらえる記事を発信していきます。