【検証】中日ドラゴンズ低迷の元凶はドラフト?立浪和義政権「悪魔と天使」の3年間を振り返る

立浪ドラフトは中日低迷の元凶なのか――最下位に沈むドラゴンズの根本原因を考える

現在、中日ドラゴンズはリーグ最下位に沈んでいる。
原因としてまず挙げられるのは、けが人の続出による深刻な選手不足だ。加えて、中継ぎ陣の壊滅的な崩壊、首脳陣によるデータを無視しているように見える選手起用、そして采配のタイミングの悪さなど、問題は山積している。

そうした状況のなかで、井上一樹監督の辞任を求める声が出ているのも事実だ。しかし、ここまで主力が離脱する異常事態のなかで、なんとか試合を成立させている井上監督を、個人的には一概に責める気にはなれない。
確かに采配に疑問符が付く場面はある。だが、それだけでは説明しきれないほど、そもそもの戦力が足りていないのが現状だ。

では、その根本原因はどこにあるのか。
その答えの一つが、**立浪和義**監督時代のドラフトだと、私は考えている。
ここでは「悪魔と天使」とも言える、両極端な立浪ドラフトを振り返っていきたい。


2021年ドラフト|理想が先行しすぎた結果

2021年ドラフト指名一覧

順位選手名ポジション
1位ブライト健太外野手
2位鵜飼航丞外野手
3位石森大誠投手
4位味谷大誠捕手
5位星野真生内野手
6位福元悠真外野手

現在、石森と星野はすでに戦力外。福元は育成選手となり、味谷も長い二軍生活を強いられている。
1位・2位のブライト、鵜飼は一定の活躍こそ見せているものの、チームの主軸を担う存在にはまだなれていない。

即戦力を狙い、大学生・社会人に偏ったドラフトだったが、結果として今まさに必要な“戦力の厚み”を作れなかったドラフトだったと言わざるを得ない。このツケが、現在の選手層の薄さとして如実に表れている。


2022年ドラフト|立浪ドラフト最大の成功例

2022年ドラフト指名一覧

順位選手名ポジション
1位仲地礼亜投手
2位村松開人内野手
3位森山暁生投手
4位山浅龍之介捕手
5位濱将乃介内野手
6位田中幹也内野手
7位福永裕基内野手
育成1位松山晋也投手
育成2位野中天翔投手
育成3位樋口正修内野手

このドラフトは、今やチームの屋台骨となっている村松、田中、福永、そして守護神・松山を獲得しており、大成功と断言していいドラフトだ。

一方で、1位の仲地はここまで苦しんでおり、ドラフト1位としては物足りなさが残る。3位の森山は育成、4位の山浅と育成2位の野中は戦力外、5位の濱は現役ドラフトで横浜へ移籍した。
育成3位の樋口は支配下登録を勝ち取り、代走要員としてさらなる飛躍が期待されている。

当たり外れはあるものの、現在のドラゴンズを支えている選手たちが、このドラフトから生まれているという事実は非常に大きい。


2023年ドラフト|方針なき“内野手乱獲”の末路

2023年ドラフト指名一覧

順位選手名ポジション
1位草加勝投手
2位津田啓史内野手
3位辻本倫太郎内野手
4位福田幸之介投手
5位土生翔太投手
6位加藤竜馬投手
育成1位日渡騰輝捕手
育成2位菊田翔友投手
育成3位尾田剛樹外野手
育成4位川上理偉内野手

このドラフト最大の問題点は、チーム方針がまったく見えないことだ。
前年の2022年ドラフトで内野手を大量に獲得しておきながら、ここでも再び内野手を重ねて指名している。

1位の草加はプロ入り後に手術を受け、いまだ1軍登板はわずか1度。現状、チームの戦力にはなれていない。
さらに問題なのが2位の津田だ。スカウトからは「三冠王も狙える」とまで評されたが、現在は育成選手。その片鱗すら見せられていない。

3位の辻本はオープン戦でアピールするも、開幕後は結果を残せず二軍暮らし。4位の福田は高卒らしい荒削りさが目立つが、将来性を考えればまだ評価は保留だろう。
5位の土生は1軍登板を果たしたものの結果を残せず育成へ。6位の加藤は投手から野手へ転向するも、転向から1年を持たず戦力外となった。

育成1位の日渡はファームでアピールを続けており、支配下登録が期待される存在。
一方、育成3位の尾田は即支配下登録され、代走・守備固めとして起用されたが、12盗塁7盗塁死という数字は代走の切り札としては厳しい。守備でも不安があり、ファンから「守備緩め」と揶揄される状況だ。ただし、二軍では首位打者を獲得しており、使い方次第では輝ける可能性も残している。


立浪ドラフトが今のドラゴンズに残した“負の遺産”

ここまで振り返ると、現在チームに足りていない要素が、このドラフトに如実に表れている。

まず投手陣。
守護神・松山晋也以外、先発投手・中継ぎ投手がほぼ誰一人として定着していない。最近中継ぎに配置転換された仲地も結果は今ひとつ。立浪ドラフトで指名された投手の多くが、戦力外や育成へと追いやられている。

次に野手陣。
けが人の影響もあるが、外野手不足は深刻だ。内野手の土田龍空がセンターを守るという異常事態は、外野手育成の失敗を象徴している。
鵜飼は今季覚醒の兆しを見せているが、なかなかスタメンで使われない。ブライトも昨季は成長を見せたが、今季は打撃が低迷。それ以外に計算できる外野手がほとんどいない。

2022年ドラフトで村松、田中、福永を獲得できているにもかかわらず、2023年でもショートを中心に内野手を乱獲した判断は、完全に蛇足だったと言える。すでに土田龍空もおり、内野は明らかに飽和していた。


まとめ|井上監督が背負わされている“重すぎる十字架”

立浪ドラフトの罪は、正直かなり重い。
2022年ドラフトは神がかっていたが、それ以外の年で、チームの基盤を作ることに失敗している。これでは、井上監督が選手起用に悩むのも無理はない。

今のドラゴンズ低迷は、現場だけの問題ではない。
編成の失敗が、数年かけて今の姿を作り上げてしまった結果だ。
この現実とどう向き合うのか。それが、ドラゴンズ再建への第一歩になるはずだ。

ミナドラ
ミナドラ

現有戦力の底上げを!!

プロフィール背景画像
プロフィール画像

ミナドラ

中日ドラゴンズを中心に、選手の成績やプレー内容をもとにした考察記事を書いています。 試合結果だけでなく、データや内容からドラゴンズの現在地や今後の可能性を考えるのが好きです。 ドラゴンズファンの方に、野球をより深く楽しんでもらえる記事を発信していきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA